私達は東京で長年、会社員をしていました。
転勤で米国で暮らしていた時、外から日本を眺めたら、当たり前と思っていたものが実は素晴らしいものだった、と気付いたことが沢山ありました。生活の利便性の面でも、文化の面でも。もともと伝統芸能や工芸品、骨董などが好きでしたが、帰国後その勢いが加速。しかし一部を除いて伝統文化や工芸は継承者が減り、見たり、手にしたりする機会がどんどん減っていました。
「いつかは日本の文化や粋な遊びを伝えられるような仕事がしたい。海外の人にも伝えたい。」
どういう形で実現しようか、と考え、いくつか残った選択肢の中に「小舟」がありました。
私自身が船に乗ることが好きで、陸から離れ、水に揺られるだけで非日常の世界に行ける船のマジックに気付いていました。時代劇に出てくる悪徳商人と悪代官が「おぬしも悪よのう」と屋形船で密談するシーンの、秘密めいた世界にもちょっぴり惹かれていました。共働きですれ違いも多く、多忙な時期もあった私達にとっても、この辺で違うモードに入るべきではないか?という気持ちもありました。
船業界の繋がりや経験のなかった私どもでしたが、ありがたいご縁の数々に恵まれ、クルージング会社で勉強させて頂いたおかげで、起業を決心してから3年の年月を経て、東京の水路を楽しめる小舟「みづは」を作り、進水させることが出来ました。
10人乗りの小舟で江戸の水路を巡り、都会にいながらホッとするひとときを、自由に過ごして頂くこと。
季節によっても、また一日の中でも時間によって、実に様々な表情を見せる水上からの景色。
そんなシーンを皆様と共有しながら、自分の家にお迎えするような気持ちでお待ちしております。
舟遊びみづは オーナー
株式会社フローティングライフ代表取締役
佐藤美穂
私どもの志向する舟遊びのこと、起業までの経緯等は、下記インタビュー記事で語っております。
ご興味がございましたら、ご覧ください。
◆ミズベリング(Mizbering)
・脱サラして船業界に飛び込んだ!江戸文化と水辺カルチャーを伝える小舟「みづは」の物語(その1)
・脱サラして船業界に飛び込んだ!江戸文化と水辺カルチャーを伝える小舟「みづは」の物語(その2)
◆Sankei Biz